本日(5/6)未明、今週もWorld Athleticsより、最新の世界ランキング(5/4現在)が発表されました。
今回は、4/29開催の織田記念(カテゴリーC)、そして5/3開催の日本選手権10000m(カテゴリーB)の結果が反映されました。
では早速、日本選手権から見ていきたいと思います。
ワールドランキング 2021.5.4
<男子> ★日本選手権10000m TR決勝 (5.3)
🥇伊藤選手(Honda)27’33”38
🥈田澤選手(駒澤大3)27’39”21
🥉鈴木選手(駒澤大2)27’41”68
日本選手権初優勝で東京五輪代表内定の伊藤選手は、パフォーマンススコア(以下スコア) 1233Ptを獲得して、必要パフォーマンス数(2つ)の平均スコアを71Pt(1163→1234)も伸ばして、順位は先週の50位から35ランクアップの15位に急上昇。日本人最上位になりました。そして、注目の駒澤大学勢、2位田澤選手と3位鈴木芽吹選手です。東京五輪の選考基準の3項「第105回日本選手権3位入賞以上の成績を収めた競技者であって、ワールドランクにより出場資格を得た競技者」に該当するのが、この2名です。
今回のワールドランキングを見ると、田澤選手は、日本選手権の快走でスコア1214Ptを獲得。平均スコアを51Pt(1142→1193)伸ばして、順位は先週の86位から33位へ何と53ランクアップ。一方の鈴木選手も日本選手権の快走で、スコア1205Ptを獲得。平均スコアは1168Ptとなって49位に初めてランクイン。田澤選手と鈴木選手の平均スコアの差は25Pt。
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
10000m | 15 | 13 | 伊藤選手 | 1234 | 1 |
28 | 20 | 田村選手 | 1198 | 2 | |
33 | 23 | 田澤選手 | 1193 | 3 | |
34 | – | 相澤選手 | 1189 | 4 | |
46 | – | 大迫選手 | 1172 | 5 | |
47 | – | 鎧坂選手 | 1171 | 6 | |
49 | – | 鈴木選手 | 1168 | 7 |
※赤数字はランクアップした選手、緑数字は初ランクイン
上記選手名が青文字の相澤選手(旭化成)と伊藤選手が代表内定済みなので、代表へ残る切符は1枚。東京五輪10000mのターゲットナンバー(以下.TN)は「27」。現在、田澤選手は1カ国3名ランキングでは27番以内の23位。今後の海外勢の動向が気になりますが、現時点では、日本陸連が定める「ワールドランクにより出場資格を得た競技者」の圏内にいるようです。
鈴木選手が代表となるためには、ランキング有効期限の6月29日までに田澤選手との平均スコア25Pt差を逆転する必要があります。この差を大きいと見るか? いやいやまだまだ、と見るか?
詳細につきましては、こちらの5/4の記事をご参照ください。
いずれにしましても、「ワールドランク(2021年7月1日 WA 公表)」まで目が離せない、熾烈な代表争いとなりそうです!
<女子> ★日本選手権10000m (5.3)
🥇廣中選手(JP日本郵政グループ)31’11”75
🥈安藤選手(ワコール)31’18”18
日本選手権初優勝で東京五輪代表内定の廣中選手は、平均スコアを40Pt(1174→1214)伸ばして、順位は先週の43位から28位へ15ランクアップ。2位で東京五輪代表内定の安藤選手は、平均スコアを30Pt(1172→1202)伸ばして、先週の45位から29位へ16ランクアップ。
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
女子10000m | 8 | 8 | 新谷選手 | 1275 | 1 |
28 | 21 | 廣中選手 | 1214 | 2 | |
33 | 22 | 鍋島選手 | 1208 | 3 | |
29 | – | 安藤選手 | 1202 | 4 | |
31 | – | 一山選手 | 1198 | 5 | |
35 | – | 佐藤選手 | 1191 | 6 |
※赤数字はランクアップした選手、緑文字は初ランクイン
※上記ピンク文字の新谷選手(積水化学)、廣中選手、安藤選手の3名が東京五輪代表内定。
<男子> ★織田記念 3000mSC (4.29)
🥈三浦選手(順大2)8’25″31
🥉山口選手(愛三工業)8’26″52
④ 塩尻選手(富士通)8’29″50
⑤ 阪口選手(SGH)8’30″08
⑥ 青木選手(Honda)8’30″41
もうひとつの激戦区が3000mSC。日本人トップの山口選手は、順調にの平均スコア(3000mSCは3つ)を11Pt(1174→1185)伸ばして、順位は先週の30位から24位へ6ランクアップ。続く塩尻選手も平均スコアを16Pt(1160→1176)伸ばして、先週の40位から30位へ10ランクアップ。3番手の坂口選手も平均スコアを13Pt(1140→1153)伸ばして、先週の54位から48位へ6ランクアップ。1カ国3名ランクでは39位で、3000mSCのTN「45」以内に位置しています。
また、青木選手も20Pt伸ばして11ランクアップ。楠選手はスコア変わらず3ランクダウン。
そして、三浦選手。初めてランクインされましたが、現在104位で日本人9位です。東京五輪代表入りするためには…。先日5/1の記事をご参照ください。
※なお、上記5/1の記事中、三浦選手の必要パフォーマンス数3つを「織田記念、インターハイ予選、同決勝」と申し上げましたが、正しくは「織田記念、2019.7 京都県選手権、インターハイ決勝」の3レースが対象となります。訂正してお詫びいたします。
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
3000mSC | 24 | 21 | 山口選手 | 1185 | 1 |
30 | 25 | 塩尻選手 | 1176 | 2 | |
48 | 39 | 阪口選手 | 1153 | 3 | |
54 | – | 青木選手 | 1141 | 4 | |
60 | – | 楠選手 | 1137 | 5 | |
: | : | : | : | : | |
104 | – | 三浦選手 | 1075 | 9 |
※赤数字はランクアップした選手、緑文字は初ランクイン
<男子> ★織田記念 110mH (4.29)
🥇金井選手(ミズノ)13″16 +1.7m
🥈泉谷選手(順大4)13″33 +1.7m
金井選手は、日本新記録を樹立して東京五輪参加標準記録を突破。大量1283Ptを獲得して、平均スコア(110mHは5つ)を19Pt(1209→1228)伸ばして、順位は37位から29位へ8ランクアップ。しかし、2位の泉谷選手は平均スコアを17Pt(1216→1233)伸ばして、順位は32位から4ランクアップして28位に浮上。また、前日本記録保持者となった高山選手(ゼンリン)は25位。
<男子> ★静岡国際 200m (5.3)
🥇飯塚選手(ミズノ)20″52 -0.5m
「カテゴリーC」の静岡国際で向い風(-0.5mは3Pt加算)の中20″52で走破した位置スコアは高く、平均スコア(200mは5つ)を一気に33Pt(1130→1163)伸ばして、順位は79位から48位へ31ランクアップ! 小池選手(住友電工)に次ぐ日本人ランク2位に浮上。200mのTNは56。1カ国3名ランクを40位に上げてきて、東京五輪代表を少しずつ手繰り寄せています。
その他
★織田記念 (4.29)
女子100mH
🥇寺田選手 12″97 +1.6(日本新記録)
18Pt(1152→1170)伸ばして94位→68位。日本人3番手。
女子やり投
🥇佐藤選手 61m01
20Pt(1091→1111)伸ばして35位→29位。日本人2番手。
やり投
🥇小南選手 82m52
19Pt(1119→1138)伸ばして39位→31位。日本人2番手。
★静岡国際
走高跳
🥇衛藤選手 2m30
🥈戸邉選手 2m30
戸邉選手は8Pt(1236→1244)伸ばして18位→17位。日本人トップ。
衛藤選手は28Pt(1165→1193)伸ばして42位→26位。日本人3番手。
<参考>
以上、大変長くなりましたが、最後までありがとうございました。
またレポートいたします。