今週もWorld Athleticsより、最新の世界ランキング(2021.5.11現在)が発表されました。
今回は、5/9開催のREADY RTEADY TOKYO(カテゴリーA)などの結果が反映されました。
では早速、READY RTEADY TOKYOから見ていきたいと思います。
ワールドランキング 2021.5.11
5.9 READY RTEADY TOKYO<男子>
★3000mSC
🥇三浦選手(順大2)8’17″46 日本新記録 標準突破
🥉山口選手(愛三工業)8’22″39
④ 阪口選手(SGH)8’23″93
⑤ 青木選手(Honda)8’26″30
⑥ 塩尻選手(富士通)8’32″51
⑦ 楠選手(阿見AC)8’34″24
5.10の記事 東京五輪代表争いのゆくえ② ~3000mSC~ は、手元計算による速報版でしたので、確定版でご説明いたします。
日本新記録で優勝して東京五輪参加標準記録を突破した三浦選手は、パフォーマンススコア1278Ptを獲得して、必要パフォーマンス数(3つ)の平均スコア(以下スコア)を109Pt(1075→1184)も伸ばして、順位は先週の104位から77ランクアップの27位。日本人2位に急上昇。
日本人最上位は山口選手。今回も3位でパフォーマンススコア1236Ptを獲得。スコアを23Pt(1185→1208)伸ばして19位に浮上。日本人3位争いは、塩尻選手がスコアを6Pt伸ばして1182Pt(32位)としましたが、阪口選手はスコアを23Pt伸ばして1176Pt(35位)。塩尻選手との差はわずかに6Pt。さらに青木選手もスコアを29Pt伸ばして1170Pt(40位)で続き、まさに大激戦です!
※東京五輪:ターゲットナンバーは「45」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
3000mSC | 19 | 17 | 山口選手 | 1208 | 1 |
27 | 22 | 三浦選手 | 1184 | 2 | |
32 | 26 | 塩尻選手 | 1182 | 3 | |
35 | – | 阪口選手 | 1176 | 4 | |
40 | – | 青木選手 | 1170 | 5 | |
56 | – | 楠選手 | 1151 | 6 |
※赤数字はランクアップした選手
※上記一覧表は「東京五輪代表争いのゆくえ②~3000mSC ~(2021.5.10現在)」記事の確定版になります
★5000m
🥇市田孝選手(旭化成)13’27”73
④ 服部弾選手(トーエネック)13’29″65
⑦ 田中選手(トヨタ自動車)13’32″78
—–
⑩ 坂東選手(富士通)13’46″06
5.11の記事 東京五輪代表争いのゆくえ ~5000m~ は、手元計算による速報版でしたので、確定版でご説明いたします。
スコアの変動がなかった松枝選手が1163Pt(38位)。今回4位の服部弾選手がスコアを40Pt(1104→1144)伸ばし、順位も41ランクアップの47位に急上昇して、日本人4位から2位に浮上。坂東選手はスコア変わらず(56位)で日本人3位に。先週まで日本人3位の田中選手は、スコアを13Pt伸ばして1130Pt(60位)も日本人4位に。そして、市田孝選手が「カテゴリーA」の今大会で優勝したことにより、パフォーマンススコア1210Ptを獲得。スコアを67Pt(1060Pt→1127)伸ばして、順位は139位から65位へジャンプアップ。日本人順位も12位→5位に浮上して、代表争いに食い込んできました。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「42」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
5000m | 38 | 28 | 松枝選手 | 1163 | 1 |
47 | 35 | 服部弾選手 | 1144 | 2 | |
56 | 40 | 坂東選手 | 1135 | 3 | |
60 | – | 田中選手 | 1129 | 4 | |
65 | – | 市田孝選手 | 1127 | 5 |
※赤数字はランクアップした選手
※上記一覧表は「東京五輪代表争いのゆくえ~5000m~(2021.5.11現在)」記事の確定版になります
★400mH
🥇黒川選手(法政大2)48″68 標準突破
🥈山内選手(早大4)48″84 標準突破
🥉豊田選手(富士通)48”87 標準突破
④ 安部選手(ヤマダホールディングス)49″45
⑥ 川越選手(JAWS)49″76
⑦ 松下選手(ミズノ)49″88
今大会で一気に上位3名が初めて五輪参加標準記録を突破して、安部選手を含めた標準記録突破者4名は、日本選手権で3枚の切符を争うことになりました(4名に絞られたわけではありません。念のため誤解のないようにお願いします!)。
日本選手権の成績に加えてワールドランクが俄然注目を集めることになりましたので、ご紹介いたします。
ランキングの日本人1位は、今回4位で18Pt伸ばして、18位の安部選手。続いて3位の豊田選手が32Pt(1176→1208)伸ばして27位に浮上。今回7位の松下選手が14Pt(1172→1186Pt)伸ばして41位。
優勝した黒川選手は、パフォーマンススコアで大量1336Ptを獲得! スコアを60Pt(1085→1145Pt)伸ばして、130位から62ランクアップの68位へ、日本人順位も20位から7位へ上昇しました。
なお、今大会2位の山内選手はまだランク外でした(必要パフォーマンス数5つに達していないものと思われます)。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「40」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
400mH | 18 | 16 | 安部選手 | 1252 | 1 |
27 | 23 | 豊田選手 | 1208 | 2 | |
41 | 35 | 松下選手 | 1186 | 3 | |
53 | – | 川越選手 | 1159 | 4 | |
57 | – | 野澤選手 | 1155 | 5 | |
61 | – | 小田選手 | 1152 | 6 | |
68 | – | 黒川選手 | 1145 | 7 |
※赤数字はランクアップした選手、緑数字は新規ランクイン
★100m
🥈多田選手(住友電工)10″26 +0.0
🥉小池選手(住友電工)10″28 +0.0
多田選手が抜群のスタートから先頭に立ちましたが、ゴール前でガトリン選手(アメリカ)に交わされて大金星こそ逃しましたが、2位でスコアを17Pt伸ばして、順位は8ランクアップの34位。1201Pt(41位)のサニブラウン選手を抜いて日本人3位に浮上。3位の小池選手はスコアを9Pt伸ばしました(1238Pt)が、順位は変わらず26位。日本人2位はキープしています。
なお、日本人最上位の桐生選手(日本生命)は、予選でまさかのフライング失格のため、スコアは変わりません。
ケンブリッジ飛鳥選手は予選10″28(-0.4)でわずかにスコアを伸ばしましたが、決勝は残念ながら棄権で、さらに加算することはできませんでした。
※5.5 水戸招待で、山縣選手(セイコー)が予選、決勝と出走して優勝しましたが、「MODIFYING FACTORS(風)」のルール(向かい風の場合-0.1mにつき+0.6Ptを加算)で計算しても、平均スコアを伸ばすPtには届きませんでした。向かい風が強過ぎました…。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「56」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
100m | 19 | 15 | 桐生選手 | 1269 | 1 |
26 | 20 | 小池選手 | 1238 | 2 | |
34 | 25 | 多田選手 | 1214 | 3 | |
41 | – | サニブラウン・A・ハキーム選手 | 1201 | 4 | |
104 | – | 山縣選手 | 1148 | 5 | |
: | : | : | : | : | |
182 | – | ケンブリッジ 飛鳥選手 | 1110 | 10 |
※赤数字はランクアップした選手
★110mH
🥇金井選手(ミズノ)13”38 -0.8
🥈泉谷選手(順大4)13″43 -0.8
🥉高山選手(ゼンリン)13″45 -0.8
先日の織田記念で日本新記録を樹立して、東京五輪参加標準記録を突破した金井選手が、13″38(-0.8m)で優勝。パフォーマンススコア1326Ptを獲得して、平均スコアを25Pt(1228→1253Pt)伸ばし、順位は29位から20位へ9ランクアップ。今回3位の高山選手は15Pt(1238→1253Pt)伸ばして21位に浮上。
そして、今回2位の泉谷選手。平均スコアを22Pt(1233→1255Pt)伸ばして19位へ。ここで日本人トップに立ちました。しかし上位の3名がスコア2Pt差の中で並んでおり、相乗効果でますます期待が高まります!
※東京五輪:ターゲットナンバーは「40」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
110mH | 19 | 18 | 泉谷選手 | 1255 | 1 |
20 | 19 | 金井選手 | 1253 | 2 | |
21 | 20 | 高山選手 | 1253 | 3 |
※赤数字はランクアップした選手
★200m
🥇飯塚選手(ミズノ)20″48 +1.4
④ 山下選手(ANA)20″61 +1.4
5.3静岡国際では20″52(-0.5m)で順位を79位→48位へ31ランクアップしましたが、今大会も20″48(+1.4)で優勝。スコアを26Pt(1163→1197Pt)伸ばして、順位を28位まで上げてきました。山下選手は18Pt伸ばして1175Ptで42位。この種目日本人トップは小池選手で変わりません。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「56」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
200m | 16 | 16 | 小池選手 | 1230 | 1 |
28 | 25 | 飯塚選手 | 1197 | 2 | |
42 | 34 | 山下選手 | 1175 | 3 |
※赤数字はランクアップした選手
★走高跳
🥇戸邉選手(JAL)2m30
🥉衛藤選手(味の素AGF)2m30
⑥ 佐藤選手(新潟アルビレックスRC)2m15
戸邉選手がバルシム選手との戦いで両者優勝(2m30)。スコアを26Pt(1244→1270Pt)伸ばして13位に再浮上。3位入賞の衛藤選手も2m30をクリアして、スコアを35Pt伸ばして20位に浮上。佐藤選手はスコアを伸ばせず1197Ptで23位。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「32」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
走高跳 | 13 | 13 | 戸邉選手 | 1270 | 1 |
20 | 20 | 衛藤選手 | 1228 | 2 | |
23 | 23 | 佐藤選手 | 1197 | 3 |
※赤数字はランクアップした選手
★やり投
🥇小南選手(染めQ)80m98
🥈小椋選手(栃木県スポーツ協会)78m20
好調の小南選手がスコアを30Pt(1138→1168Pt)伸ばして、8ランクアップの23位となって日本人1位に。欠場の新井選手がスコア変わらずの27位。3位入賞の小椋選手が19Pt伸ばして32位に浮上。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「32」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
やり投 | 23 | 23 | 小南選手 | 1168 | 1 |
27 | 27 | 新井選手 | 1150 | 2 | |
32 | 32 | 小椋選手 | 1137 | 3 |
※赤数字はランクアップした選手
★棒高跳
🥇山本選手(トヨタ自動車)5m55
🥈竹川選手(丸元産業)5m45
🥉江島選手(富士通)5m45
山本選手:23Pt(1210→1233Pt)伸ばして34位→26位。日本人1番手。
江島選手:25Pt(1161→1186Pt)伸ばして57位→45位。日本人2番手。
竹川選手:32Pt(1128→1160Pt)伸ばして83位→60位。日本人3番手。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「32」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
棒高跳 | 26 | 24 | 山本選手 | 1233 | 1 |
45 | 35 | 江島選手 | 1186 | 2 | |
60 | 44 | 竹川選手 | 1160 | 3 |
※赤数字はランクアップした選手
5.9 READY RTEADY TOKYO<女子>
★100mH
🥇寺田選手(ジャパンクリエイト)12″99 -0.8
🥈青木選手(七十七銀行)13″06 -0.8
🥉木村選手(エディオン)13″22 -0.8
先日の織田記念で日本新記録を樹立した寺田選手は、12″99(-0.8m)の好記録で優勝。しかし、ランキングではスコアを28Pt(1170→1198Pt)に伸ばして、24ランクアップの44位に浮上も日本人順位は3位のまま変わらず。日本人1位は今大会2位の青木選手でスコアを25Pt(1185→1210Pt)に伸ばして、15ランクアップの39位。
日本人2位は今大会3位の木村選手でスコアを24Pt伸ばして、15ランクアップの41位と、1位から3位までの順位は変わりませんでしたが、12Pt差の中に3名が入っており、男子の110mHと同じく、相乗効果に期待が高まります!
※東京五輪:ターゲットナンバーは「40」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
100mH | 39 | 27 | 青木選手 | 1210 | 1 |
41 | 28 | 木村選手 | 1204 | 2 | |
44 | 31 | 寺田選手 | 1198 | 3 |
※赤数字はランクアップした選手
★3000mSC
🥈山中選手(愛媛銀行)9’46″72
🥉吉村選手(大東大3)9’52″43
④ 藪田選手(大塚製薬)9’52″54
⑥ 石澤選手(エディオン)10’04″28
山中選手:22Pt(1156→1178Pt)伸ばして43位→38位。日本人2番手。
吉村選手:18Pt(1162→1180Pt)伸ばして40位→36位。日本人1番手。
藪田選手:26Pt(1139→1165Pt)伸ばして72位→51位。日本人3番手。
石澤選手:5Pt(1156→1161Pt)伸ばすも50位→54位。日本人4番手。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「45」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
3000mSC | 40 | 30 | 吉村選手 | 1180 | 1 |
42 | 32 | 山中選手 | 1178 | 2 | |
51 | 42 | 藪田選手 | 1165 | 3 | |
54 | – | 石澤選手 | 1161 | 4 |
※赤数字はランクアップした選手
★5000m
🥉萩谷選手(エディオン)15’11″84
④ 廣中選手(JP日本郵政グループ)15’12″86
⑤ 新谷選手(積水化学)15’18″21
この種目で代表を狙う萩谷選手が積極果敢なレースを見せて3位入賞。スコアを34Pt(1141→1175Pt)伸ばし、順位は59位から37位へ22ランクアップ。日本選手権で五輪参加標準記録突破を注目です。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「42」
種目 | 順位 | 1カ国 3名順位 | 選手名 | スコア | 日本人 順位 |
5000m | 16 | 13 | 田中選手 | 1229 | 1 |
29 | 23 | 廣中選手 | 1194 | 2 | |
32 | 25 | 新谷選手 | 1182 | 3 | |
37 | – | 萩谷選手 | 1175 | 4 | |
61 | – | 鍋島選手 | 1141 | 5 | |
62 | – | 木村選手 | 1139 | 6 |
※赤数字はランクアップした選手、ピンク色文字はこの種目で代表内定選手 ※5.17 訂正
★1500m
🥇田中選手(豊田自動織機TC)4’09″10
🥈卜部選手(積水化学)4’12″38
田中選手:34Pt(1140→1174)伸ばして59位→44位。1カ国3名順位34位。日本人1番手。
卜部選手:24Pt(1133→1157)伸ばして64位→55位。1カ国3名順位43位。日本人2番手。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「45」
★やり投
🥉佐藤選手(ニコニコのり)57m94
佐藤選手:16Pt(1111→1127)伸ばすも29位→30位。1カ国3名順位30位。日本人2番手。日本人1番手は北口選手(JAL)の17位(1166Pt)。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「32」
★400mH
🥇宇都宮選手(長谷川体育施設)56”50
宇都宮選手:9Pt(1146→1155)伸ばして48位→45位。1カ国3名順位40位。日本人1番手。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「40」
★走幅跳
🥇秦選手(シバタ工業)6m48 +0.6
秦選手:28Pt(1124→1152)伸ばして59位→46位。1カ国3名順位38位。日本人1番手。
※東京五輪:ターゲットナンバーは「32」
<参考>
ワールドランキングは面白い!
以上、大変長くなりましたが、最後までありがとうございました。
またレポートいたします。