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陸上_ウィークリーワールドランキング 2021.6.8現在

World Athletics(WA)より、2021.6.8現在のワールドランキングが発表されました。

ランキングには、6.6開催のデンカチャレンジ、布勢スプリントが反映されていましたので、最新情報をお伝えいたします。

※リンク先:日本陸上競技連盟のHP
トラック&フィールド種目 日本代表選手選考要項

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ワールドランキング  2021.6.8現在

男子

ここでは、”参加標準記録記録突破条件のみとなった10000mのほか、すでに標準記録を3名以上が突破している100m、110mH、400mH、走幅跳の4種目以外の種目からピックアップいたします。

上記種目を除いて、参加標準記録突破率を見てみると、200m、400m、800m、5000m、走高跳、三段跳、やり投、十種競技の突破率は、まだ70%以下です。

突破率が低い種目ほど、ワールドランクで上位にいれば五輪出場資格が得られる可能性は高まります。ちなみに最も突破率が低いのは400mの35.4%です。

★3000mSC

東京五輪:TN「45」
参加標準記録突破者(1カ国最大3名)「33」
標準記録突破率:73.3%

参加標準記録:8’22″00
ワールドランクボーダーライン:1175Pt/52位

1カ国最大
3名順位
選手名記録
/スコア
ワールド
ランク
日本人
順位
19三浦選手8’17″46
標準
36山口選手1208202
39塩尻選手1182423
阪口選手1176494
青木選手1170545
– 楠選手1151736

※橙文字は、標準記録突破選手とその記録

3000mSC。
三浦選手(順大2)は参加標準記録突破済み。他の日本人選手のパフォーマンススコアに変動はありませんが、世界の標準記録突破者は33名(突破率73.3%)になり、ボーダーラインも先週より10Pt上昇しました。


10000m同様、3000mSCも「標準記録突破」が必須条件になるかもしれません。

 

仮に最終的に標準記録突破者が45名に達しなかった場合でも、ワールドランク順で最上位あたりにいないと厳しくなりそうです。

ちなみに山口選手(愛三工業)はワールドランク順で3番目です。塩尻選手(富士通)は6番目ですが、ボーダーラインのパフォーマンススコアとの差がわずかに7Ptしかありません。

なお、阪口選手(SGH)は、6.12順天堂大競技会の3000mSCにエントリーしています。自身の調子と気象状況(特に風)次第では、標準記録の突破を狙うかもしれません。注目です。

何度も申し上げて恐縮ですが、日本選手権以前に標準記録を突破しておけば、日本選手権では記録にかかわらず、3位以内に入賞すれば代表内定です!!
★5000m

東京五輪:TN「42」
参加標準記録突破者(1カ国最大3名)「28」
標準記録突破率:66.7%
参加標準記録:13’13″50
ワールドランクボーダーライン:1148Pt/56位

1カ国最大
3名順位
選手名スコア
ワールド
ランク
日本人
順位
37松枝選手1163461
43服部弾選手1144602
49坂東選手1135703
田中選手1129784
市田孝選手1127835
森田選手11081076
遠藤選手11071087

5000m。
現時点、日本人選手の参加標準記録突破者はいません。1カ国最大3名順位でTN=42圏内(42位以内)にいるのは、37位の松枝選手(富士通)ただ一人で、
服部弾選手(トーエネック)は次点の43位となっています。

仮に最終的に標準記録突破者が42名に達しなかった場合でも、ボーダーラインはこれから大きく上昇すると思います。


日本人選手が東京五輪の5000mに出場するためには、現時点では、参加標準記録の突破、もしくはパフォーマンススコアを稼いでのワールドランクアップが必須条件です。
 

★やり投

東京五輪:TN「32」
参加標準記録突破者(1カ国最大3名)「22」
標準記録突破率:68.8%
参加標準記録:85m00
ワールドランクボーダーライン:1166Pt/30位

1カ国
3名順位
選手名スコアワールド
ランク
日本人
順位
27小南選手118823
34小椋選手1159332
36新井選手1150353
ディーン元気選手1146364

やり投。
現時点で、まだ参加標準記録を突破している選手はいません。1カ国最大3名順位で小南選手(染めQ)が、TN=32圏内の27位となっています。

6.6デンカチャレンジで小椋選手(栃木スポ協)が優勝(PB更新)して新井選手(スズキAC)を逆転。日本人2位となり、ボーダーラインにも7Pt差に迫ってきました。

新井選手、ディーン選手(ミズノ)もボーダーラインに近い位置にいます。

誰かが標準記録を突破していかないと厳しくなるのも現実ですが、やり投には”一発“があります。最後の一投まで期待できる種目でもあります。

 

★十種競技

東京五輪:TN「24」
参加標準記録突破者(1カ国最大3名)「16」
標準記録突破率:66.7%
参加標準記録:8350点
ワールドランクボーダーライン:1220Pt/21位

1カ国
3名順位
選手名スコアワールド
ランク
日本人
順位
28右代選手118932
38中村選手1162482
田上選手10941103

十種競技。
ここで取り上げるのは初めてになります。混成競技は今週末6.12-13に日本選手権が行われますので、状況を確認しておきます。

現時点で、まだ参加標準記録を突破している選手はいません。

日本人選手最上位の右代選手(国士舘クラブ)は今週末にスペインで開催されるカテゴリーGL(日本選手権はカテゴリーB)の競技会に出場予定です。

※仮に1位になった場合を比較すると、日本選手権の順位スコア60Pt加算に対して、カテゴリーGLでは110Pt加算されます。50Pt差を十種競技に換算すると300点以上の開きがあります。ただし、カテゴリーGLでも5位になると55Ptの加算にとどまるため、日本選手権1位の方がスコアが高くなります。

競技会のレベルは高そうですが、3度目の五輪出場を目指す挑戦に大注目です。

一方、日本選手権に出場予定の中村選手(スズキAC)は優勝すれば順位スコア60Ptが加算されますが、日本記録を大きく上回ることが条件になります。

 

女子

女子は、すでに代表3名内定の10000mと参加標準記録を3名が突破している5000m以外の種目からピックアップいたします。

上記種目を除いて、参加標準記録突破率を見てみると、100m、200m、800m、1500m、100mH、3000mSC、円盤投、やり投、七種競技の突破率は、まだ70%以下です。

男子同様、突破率が低い種目ほど、ワールドランクで上位にいれば五輪出場資格が得られる可能性は高まります。ちなみに最も突破率が低いのは七種競技の41.7%です。

★100mH

東京五輪:TN「40」
参加標準記録突破者(1カ国最大3名)「27」
標準記録突破率:67.5%
参加標準記録:12″84
ワールドランクボーダーライン:1203Pt/52位

1カ国
3名順位
選手名スコアワールド
ランク
日本人
順位
31寺田選手121738
34青木選手1213442
36木村選手1209463
鈴木選手1170814

100mH。
現時点で、まだ参加標準記録を突破している選手はいませんが、寺田選手(ジャパンクリエイトグループ)、青木選手(七十七銀行)、木村選手(エディオン)のワールドランク上位3選手が、1カ国最大3名順位でTN=40の出場圏内にいます。

6.1木南記念で寺田選手が12″87の日本新記録を樹立すると、6.6布勢スプリントでは青木選手が日本タイ記録をマークするなど、参加標準記録の12″84に迫っています。

※出典:「月刊陸上競技/月陸Online」Twitterより

しかし、木村選手を含めて3選手は、ボーダーラインも迫ってきていますので安全圏にいるとは言えません。

ちなみに寺田選手はワールドランク順で4番目、青木選手は7番目。木村選手は9番目ですが、ボーダーラインのスコアとの差はわずか6Ptしかありません。

参加標準記録突破もしくはワールドランク順で上位にいないと、厳しくなりそうです。

 

★1500m

東京五輪:TN「45」
参加標準記録突破者(1カ国最大3名)「26」
標準記録突破率:57.8%
参加標準記録:4’04″20
ワールドランクボーダーライン:1167Pt/58位

1カ国最大
3名順位
選手名記録
スコア
ワールド
ランク
日本人
順位
37田中選手1195421
48卜部選手1161622
57後藤選手1129853

1500m。
現時点で、まだ参加標準記録突破者はいませんが、田中選手(豊田自動織機TC)は、1カ国最大3名順位でTN=45圏内の37位にいます。日本新記録となる標準記録の突破を目指してほしいです。

また、卜部選手(積水化学)は先週からスコアを伸ばしたものの、引続きボーダーラインのわずかに下に位置しています。今後PBを更新していくことができれば、圏内に入ってくる可能性は十分にあります。

★やり投

東京五輪:TN「32」
参加標準記録突破者(1カ国最大3名)「15」
標準記録突破率:46.9%
参加標準記録:64m00
ワールドランクボーダーライン:1129Pt/32位

1カ国最大
3名順位
選手名記録
スコア
ワールド
ランク
日本人
順位
9北口選手66m00標準1
32佐藤選手1129322
35上田選手1116353

※橙文字は、標準記録突破選手とその記録

やり投。
北口選手(JAL)は参加標準記録突破済み。佐藤選手(ニコニコのり)は、1カ国最大3名順位でTN=32のボーダーライン上の32位にいます。

そして、6.1木南記念と6.6デンカチャレンジで60m超えのスローを連発して、一気に浮上してきたのが上田選手(福岡大4)。ボーダーラインの近くまで上昇してきており、日本選手権へ向けて期待したいです。

★七種競技

東京五輪:TN「24」
参加標準記録突破者(1カ国最大3名)「10」
標準記録突破率:41.7%
参加標準記録:6420点
ワールドランクボーダーライン:1177Pt/24位

1カ国最大
3名順位
選手名記録
スコア
ワールド
ランク
日本人
順位
山﨑選手1083781

七種競技。
こちらも今週末6.12-13に日本選手権が行われますので、状況を確認しておきます。

現時点で、まだ参加標準記録を突破している選手はいません。また、1カ国最大3名順位でTN=24に対して54位以内に名前が出てきません。非常に厳しい状況と言わざるを得ません。

しかし、山﨑選手(スズキAC)は、先月5975点の日本新記録を樹立して、いよいよ6000点の大台に迫ってきました。今回初の6000点台の日本記録更新に期待したいです。

※出典:「月刊陸上競技/月陸Online」Twitterより

★3000mSC

6.10追記
東京五輪:TN「45」
参加標準記録突破者(1カ国最大3名)「27

標準記録突破率:60.0%
参加標準記録:9’30″00
ワールドランクボーダーライン:1171Pt/54位

1カ国最大
3名順位
選手名記録
スコア
ワールド
ランク
日本人
順位
40吉村選手1180451
42山中選手1178472
50藪田選手1165613
石澤選手1162654

3000mSC。
現時点で、まだ参加標準記録突破者はいません。この種目も日本記録より標準記録の方が高い設定となっていますが、1カ国最大3名順位では40位吉村選手(大東大3)と42位山中選手(愛媛銀行)の2選手が、TN=45出場圏内にいます。

残り18枠が標準記録突破者で埋まるかどうかは微妙ですから、藪田選手(大塚製薬)がボーダーラインから6Pt差、石澤選手(エディオン)も9Pt差につけていますので、まだまだわからないと思います。

他のトラック&フィールド種目は5レースの平均スコアでランクが決まりますが、3000mSCと5000mは3レースの平均スコアでランクが決まります。

日本選手権(カテゴリーB)で標準記録突破(3位以内)なら内定ですが、好記録で大きくスコアを伸ばすことができれば、ワールドランクにより出場資格が得られるチャンスがありそうです。


*10000mと混成は2競技会の平均スコア
*男子も同様

 

<参考>
ワールドランキングは面白い!

今週は以上です。今週末には混成競技の日本選手権(カテゴリーB)などがあります。日本選手の好記録誕生に期待したいですね。

どうもありがとうございました。