World Athletics(WA)より、2021.7.13現在のワールドランキングが発表されました。
今週のランキングには、「ホクレン・ディスタンスチャレンジ2021」(カテゴリーF)、第3戦網走大会(7.10)までの成績が反映されていました。
ワールドランキング 2021.7.13
各国の五輪代表も決定して、ランキングに影響を与える競技会も少なかったため、各種目で100位以内にランキングされている選手を見渡しても、先週(7.6付け)から5ランク以上変動した日本人選手はひとりもいませんでした。
各種目100位以内のほとんどの選手が”先週と変わらず”か”1ランクダウン”程度でした。
そこで、今週は東京五輪代表に決定した選手の中で、今年になってから”ランクアップ”が目立った選手をご紹介いたします。
ランキング比較
今年最初のランキング(2021.1.5付け)と今週7.13付けのランキングを比較して、「10ランク以上アップ」している代表選手を、次の通りピックアップいたしました。
なお、対象選手は個人種目のみとし、リレーの代表選手は含まれていませんので、ご了承ください。
男子
種目 | 選手名 | 2021.1.5付 ランク(スコア) | 2021.7.13付 ランク(スコア) | UP |
400mH | 黒川選手 | 125(1056) | 32(1220) | 93UP |
50km競歩 | 勝木選手 | 40(1152) | 11(1225) | 29UP |
10000m | 伊藤選手 | 45(1163) | 17(1234) | 28UP |
走高跳 | 衛藤選手 | 47(1150) | 21(1245) | 26UP |
110mH | 泉谷選手 | 41(1190) | 17(1278) | 24UP |
走幅跳 | 津波選手 | 69(1115) | 50(1179) | 19UP |
やり投 | 小南選手 | 32(1119) | 21(1202) | 11UP |
男子で最もランクアップした選手は、93ランクアップした400mHの黒川選手(法大2)。日本選手権優勝、READY STEADY TOKYOでのPBなど、スコア計算に必要な5レースはすべて2021年にマークしたものです。勢いに乗って“日本のお家芸”復活となる、決勝進出を期待しています。
続く2位は、29ランクアップした50km競歩の勝木選手(自衛隊体育学校)。今年4月の日本選手権では後半怒涛の追い上げで2位となって補欠1番手へ。そして代表に選出されました。決してあきらめない攻めの歩きで上位入賞、表彰台を期待しています。
3位は、28ランクアップした10000mの伊藤選手(Honda)。今年5月の日本選手権を好タイムで優勝して、ジャンプアップしました。見るものすべての心を揺さぶる、真骨頂である粘りの走りで入賞争いを期待しています。
さらには、走高跳の衛藤選手(味の素AGF)、110mHの泉谷選手(順大4)、走幅跳の津波選手(大塚製薬)、やり投の小南選手(染めQ)までが、10ランク以上アップしています。
上記の表には、ランクアップした選手をすべて挙げています。また、100mの山縣選手(セイコー)、200mのサニブラウン A ハキーム選手(TumbleweedTC)、飯塚選手(ミズノ)、400mHの山内選手(早大4)、3000mSCの三浦選手(順大2)の5名は、2021.1.5時点ではランク外でした。
女子
種目 | 選手名 | 2021.1.5付 ランク(スコア) | 2021.7.13付 ランク(スコア) | UP |
100mH | 寺田選手 | 69(1152) | 38(1231) | 31UP |
3000mSC | 山中選手 | 78(1110) | 51(1196) | 27UP |
マラソン | 前田選手 | 106(1217) | 81(1241) | 25UP |
10000m | 安藤選手 | 58(1145) | 41(1202) | 17UP |
5000m | 萩谷選手 | 53(1128) | 38(1185) | 15UP |
マラソン | 一山選手 | 26(1312) | 13(1344) | 13UP |
女子で最もランクアップした選手は、31ランクアップした100mHの寺田選手(ジャパンクリエイト)。今年に入ってから12秒台を連発。12″87の日本記録は、青木選手(七十七銀行)と分け合っています。さらなる日本記録の更新と“57年前の前回東京五輪以来”となる女子ハードル種目の決勝進出を期待しています。
続く2位は、27ランクアップした3000mSCの山中選手(愛媛銀行)。今年4月の兵庫リレーカーニバルでは2000mSCで日本最高記録、日本選手権では日本歴代2位の記録をマークするなど、好調をキープしています。この種目初の決勝進出を期待しています。
3位は、25ランクアップしたマラソンの前田選手選手(天満屋)。今年1月、周回コースで行われた大阪でPBを更新する好タイムをマーク。MGC1位の実績を引っ提げて、アフリカ勢との上位争いを期待しています。
さらには、10000mの安藤選手(ワコール)、5000mの萩谷選手(エディオン)、マラソンの一山選手(ワコール)までが、10ランク以上アップした選手の皆さんです。
また、1500mの田中選手(豊田自動織機TC)は、2021.1.5時点ではランク外でした。
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ちなみにワールドランキングで、トップ10に入っている代表選手は次の通りです。
★男子50km競歩:丸尾選手(愛知製鋼)⇒3位
★男子50km競歩:川野選手(旭化成)⇒5位
★男子走幅跳:橋岡選手(富士通)⇒7位
★女子10000m:新谷選手(積水化学)⇒8位
★男子20km競歩:池田選手(旭化成)⇒8位
★女子20km競歩:岡田選手(ビックカメラ)⇒10位
★男子20km競歩:髙橋選手(富士通)⇒10位
<参考リンク>
ワールドランキングは面白い!
*5000mと3000mSCは3競技会(レース)の平均スコア
*10000mと混成競技は2競技会レース)の平均スコア
*上記4種目以外は5レース(ラウンド含む)の平均スコア
最後までありがとうございました。